「え!兵庫県がワサビ栽培の発祥の地!?」
食料品を扱っている友人が長野県のワサビ栽培業者を訪ねた時に、彼らは兵庫県にワサビ栽培を勉強に行ったと言ったそうだ。
さっそく調べてみるとワサビ栽培の場所は現在の香美町小代区。市町村合併の前の美方町の昭和30年代の頃の話だ。
『ミカタダルマ』という品種が栽培されていて、大阪の黒門市場に持っていくと高値で取引されていたそうだ。そして小代の人がワサビを寿司屋に持っていくと交換でたっぷりと寿司を食べさしてもらったという話もある。そのミカタダルマの栽培が信州や静岡に広まったという。
?日本一のワサビ漬がつくれる!
兵庫県のワサビが日本一ならば、日本酒も日本一。そしたら日本一のワサビ漬をつくる事が出来て兵庫県を代表する土産物が出来るのではないかと考えた。
時は1990年。バブル期の頃。当時の井口町長はちょうどワサビでまちおこしをしようと考えていた。小代を訪問し、小代のワサビを色々試食させてもらった。
小代の沢ワサビ。口に含むと一瞬甘みを感じて、その後鼻にツーンと辛みが抜ける。
大山系のワサビの特徴だ。長野県や伊豆・静岡系は最初は甘みよりも酸味を感じる。そこが違いだと思う。畑ワサビ。一年ですりこぎぐらいに成長する。主にチューブなどに入れて売られる。そして井口町長がまちおこしの起爆剤にしようと考えている小代の原種のワサビを食した。小さくてごつごつしている。しかし沢ワサビより甘くてさらに辛い!確かにこのワサビはうまい!
ところが大きな問題があるという。病気に弱く成長が遅い、そこで井口町長はバイオテクノロジーの力を借りて品種改良をしようとしているのだ。
原種のワサビのあるところに案内してもらった。山から清水が流れているところにあった。ここはいまだに場所を皆に教えていない。
?鹿の呪いか!・・・・
2012年5月、大学の先生夫妻を小代を案内する事にした。せっかくだから特別なものを食べてもらおうと考えて、小代の最高のイノシシ肉を焼いてもらって原種のワサビと醤油で食べてもらおうと考えた。今まで見た事もない見事なイノシシの肉があったが、原種のワサビはなかった・・・・
葉をシカに食べられ、根はイノシシに食べられてしまったという。全滅状態だという。
復活を祈るだけだ。
日本一のワサビ漬の顛末
ワサビ漬に使用する酒粕はやっぱり吟醸酒か!?
と思って同じ無方庵 綿貫先生のデザインを採用している丹波の西山酒造場の西山社長に相談した。
結論から言うと吟醸酒よりも純米酒の酒粕が良くて、それを1年間冷蔵庫で熟成させる。
ところが酒粕をそこまで保存していなくて、1年待つことにした。
そしてワサビの葉や茎を使用してきれいな酒粕の状態で食べれるのは1週間。・・・つまりおそらく・・・着色料を使用しないと難しい。・・・という事で残念した。
?しかし小代のワサビは・・・
しかし言っても小代の沢ワサビは美味しいと思います。
御所坊の関連施設ではワサビを取り寄せご提供しています。
御所坊の食事処餐房閑のお昼の人気のメニュー「つるべ蕎麦膳」にはサメ皮のおろし器を添えてワサビを提供しています。
陶泉 御所坊 一階食事処 餐房 閑 11:30~14:00(ラストオーダー) 078-904-0551
・おすすめメニュー つるべ蕎麦膳 3.940円
丹波黒湯豆腐 ?3.675円