旅館に泊まると、必ずその宿で夕食を取らなければいけないと思われている方は多いと思います。
泊まったからといって、その宿で食事をしなくて良いプランを出している旅館が有馬温泉でもたくさん見受けられるようになりました。
そして有馬温泉のほとんどの会員制ホテルは食事代と利用料は別の設定になっています。
業界用語でいう“泊食分離”で食事代と部屋代が別、ホテルのような考え方です。
宿泊施設以外で夕食を食べられる方は、温泉街のレストランを利用するか他の宿泊施設の食事処を利用する方が最近増えてきました。
この様な多様な楽しみ方ができるのは有馬温泉の一つの魅力かもしれません。
【 陶泉 御所坊 餐房 閑 】の例
関西を代表する落語家のご夫婦から電話が入りました。「夕食だけ食べることはできる?」
その方は御所坊をよくご利用頂いているのですが、別の会員制ホテルのメンバーに入っていると有馬温泉の会員制ホテルも利用できるようで、今回は御所坊に泊まっておられないので非常に恐縮して電話をかけてこられました。
「もちろん大歓迎です!」とお答えし、ご夕食の時間に間に合うようにご宿泊先の会員制ホテルの玄関までお迎えに参りました。
通常は御所坊の一階にある食事処“餐房 閑”(通常は閑とよんでいます)でご用意するのですが、お部屋の空きがある場合にはご希望があればお部屋代を頂戴し、お部屋でお食事をお出ししています。
御所坊の常連さんですし、関西人なら誰でも知っている人なので、周りに気を使われるのではないかと考え、お部屋で準備していました。
しかし「部屋に入ると居心地が良く長居をしてしまうし、そうなったら泊まってしまうから・・・」と遠慮されて結局食事処でご用意させていただきました。
御所坊ではお部屋でお出しする食事と一階の食事処“閑”でご提供する食事は内容が若干変わります。閑はレストラン内に鉄板を設けていますので、これを利用してメインの焼き物を目の前で焼いてお客様にご提供しています。
今回は自慢の牛肉の鉄板焼きの組み入れられたメニューをご注文頂きました。
ちょっと最初のお料理が出てくるまでに季節のちょっとした先付を召し上がって頂いている間に八寸(前菜)をご用意いたします。
このサイトは少し楽屋裏のばれ話も盛り込んでいますのでご了承いただきたいのですが、料理は単に写真や献立メニューだけでは判断できない部分があります。
一見きれいで豪華に見える料理も珍味屋から買ってきたモノを盛り付けている所が多いのです。それらには保存料や着色料が使用されています。保存料は甘いか辛いか酸っぱいか、味に影響を与えます。
見かけで美味しそうと思っても何故か美味しくないと感じるモノには、保存料が含まれているといって過言ではないかと思います。
そういう点では八寸はこれからお出しする料理の考え方が凝縮されていると言っても良いかと思います。
その辺をこのご夫婦はよくご存じですし、その違いがわかるからお越しになると思います。
期待を裏切らないように、ますます良い料理をご提供できるようにしたいと考えています。
御所坊をはじめホテル花小宿、有馬山叢 御所別墅の各食事処は外来のご夕食をお受けしていますし、それぞれ趣向を凝らした料理をご用意しております。
【 夕食メニュー 】
・但馬牛の鉄板焼付き山家料理 9.500円
・イベリコ豚の鉄板焼付き山家料理 6.500円
御所坊総合予約受付 078-904-0551